はじめに
乳首のかゆみはデリケートな悩みのため、なかなか人に相談しにくいですよね。
「できるだけ自分で対処したい、でもどうすれば良い?」と悩んだり、「もしかして病気?」と不安になったりしている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、乳首がかゆくなる原因やおすすめの保湿アイテム、病院に行くべき症状などをご紹介します。
乳首が定期的にかゆくなる原因とは?
乳首が定期的にかゆくなる原因として、主に以下の5つがあげられます。
- 乾燥している
- 下着がこすれている
- 乳首が蒸れている
- 炎症が起きている
- 乳首の病気
乾燥している
乳首の皮膚はとても薄いです。空気が乾燥する季節や元々乾燥肌の人は、乳首も乾燥しやすくなります。
乾燥して皮膚がかゆくなる原因は、以下を参考にしてください。
皮膚には、表皮の最も外側にある角層のバリア機能によって外部からのウイルスや細菌などの侵入と体内からの水分の蒸散を防ぐ役割があります。しかし、乾燥した外気やエアコンの風などで角層の水分量が減少すると、乾燥状態、いわゆる「ドライスキン」になってしまうのです。ドライスキンは皮膚の表面から水分や油分が失われ、外からの刺激に無防備になった状態なので、少しの刺激にも敏感に反応し、かゆみが生じやすくなってしまうというわけなのです。
参照:資生堂dプログラム
乳首も皮膚の一部ですので乾燥するとほかの部位と同様、かゆくなります。
下着がこすれている
乳首は一番下着に接触しやすく、歩いたり体を動かしたりするたびに下着の中でこすれやすい部分でもあります。
下着でこすれると乳首の水分が奪われ、肌のバリア機能が壊れます。肌のバリア機能が壊れるとかゆみの神経が活動の範囲を広げるので、乳首がかゆくなってしまうのです。
また、こすれることによって乳首の皮膚がむけてさらにかゆくなることもあります。
乳首が蒸れている
乾燥とは逆になりますが、乳首は常に下着に覆われているため、通気性が悪く蒸れやすいです。もともと乳首は保護目的で皮脂を分泌していますが、通気性の悪い環境では過剰分泌になりがちです。
蒸れによって乾燥と同様に肌のバリア機能が壊れるため、かゆみの神経が活発になり、乳首がかゆくなってしまいます。汗をかきやすい夏場などは特に蒸れに注意したほうが良いでしょう。
脂性肌の人は季節を問わず蒸れてかゆくなりやすいので、下着の通気性には気を配ることをおすすめします。加えて、乳首やその周りを清潔に保つことも大事です。
炎症が起きている
通気性が悪く蒸れてしまうと、細菌が繁殖しやすく炎症を起こしやすくなります。
乳首が赤くなったり乳頭から分泌物が出たり、ただれたりしていたら、炎症しているとお考えください。その場合はすぐに病院に行きましょう。
炎症を起こした状態でかいてしまうとさらにひどくなり、治るまでに時間がかかります。
乳首の病気
乳頭が赤くただれていたり、ジクジクして乳首から分泌液が出ていたりする場合は病気を疑いましょう。かゆみだけでなく、痛みをともなうこともあります。
乳首がかゆいときのおすすめの保湿アイテム3選
乳首の皮膚はとても薄いため、外部からの刺激に弱いです。乳首自体も皮脂を分泌して乾燥から守る働きをしていますが、乾燥しやすい時期はプラスアルファで保湿をするとかゆみを抑えられることがあります。
そこで今回は、おすすめの保湿アイテムを3つご紹介します。
ワセリン
ワセリンには4種類あり、黄色ワセリン<白色ワセリン<プロペト<サンホワイトの順で純度が高いです。一番純度の低い黄色ワセリンは不純物の含有量が多いので、最低でも白色ワセリン以上を使いましょう。
超敏感肌の人にはサンホワイトをおすすめしますが、純度が高い分、ほかのワセリンに比べて高価です。
ただし、ワセリンには水分を補う効果はありません。化粧水のあとにワセリンを使用すると、高い保湿効果を得られるでしょう。
ココナッツオイル
ココナッツオイルは、元々美容効果が高いと言われています。精製オイルとヴァージンオイルの2種類がありますが、より高い保湿効果を得るにはヴァージンオイルがおすすめです。
使用時、ココナッツオイルの香りがしますが、しばらくすると消えます。付け心地も意外とさらりとしていますので、使いやすいです。
Laline(ラリン)ボディオイル
ラリンは、アーモンドオイルをベースとしたボディオイルです。肌なじみが良く、べたつきません。
@cosme(アットコスメ)の口コミでは、香りが良い・ビンが可愛らしいとの声が多いので、女性らしさを好む人にもおすすめです。
今回ご紹介した3つの保湿アイテムですが、どれも乾燥した乳首に塗るだけですので手軽に使用できます。
こんな使い方が効果的
ワセリン・ココナッツオイル・ラリンボディオイルを私がそれぞれ使ってみた感想です。
軽度の乾燥であれば、ココナッツオイルをおすすめします。なぜならご紹介した3つの中でココナッツオイルが一番さらりとしてすぐに肌に浸透するからです。
重度の乾燥の場合は、一番保湿効果の高いワセリンをおすすめします。ワセリンは少量でも保湿の持続時間が長いです。
Laline(ラリン)ボディオイルは、軽度~中度の乾燥におすすめです。ココナッツオイルよりもしっとりして、ワセリンよりもさらりとします。また、香水の代わりになるような香りを放ちますので、乾燥対策プラスお出かけの際におすすめです。
個人的には、さらりとした使用感のココナッツオイルが一番使いやすいと感じます。ただ乳首は手や顔と違い塗った後に触ることがないので、多少のべたつきは気にならないかと思います。
バストにあったブラを選んでかゆみを解消!
化学繊維の下着よりも、綿などの天然素材のほうが皮膚に優しいです。しかし、天然素材を使ったブラはお値段がお高めです。使用したいと思ってもなかなか手が出ないこともあると思います。
もしすぐにブラを天然素材のものに買い替えられない!という人は、乳首とブラの間にガーゼを挟んでおくと、刺激を緩和できますので、ぜひ試してみてください。
また、ブラの素材だけでなくそもそもサイズが合っていない人が多いという調査結果があります。
ワコールの調査によると、女性の71%が自分のサイズを勘違いしており、その中の54%が、小さいブラジャーをつけています。(※2008年 ワコール調べ)
参照:ワコール公式通販
小さいブラは中で乳首がこすれる可能性が高いです。乳首が乾燥したり皮膚がむけたりする原因になります。
上記のワコール公式通販のサイトで、正しいサイズの測り方やブラの選び方が確認できますので、ぜひ活用してください。
乳首のかゆみが気になるときの入浴方法
入浴時の工夫でも乳首のかゆみをおさえることができます。まず、お風呂で乳首を洗うときは、ボディタオルなどでこすりすぎないようにしましょう。
石鹸やボディソープの泡で優しく洗うように意識すると、皮膚を傷つけずにすみます。
また、湯舟にバスオイルや入浴剤を入れると乾燥を防げます。真水(お湯)は皮脂を奪うため、入浴剤などを入れずに長風呂をすると、どんどん皮膚が乾燥しますのでご注意ください。
入浴剤などを入れない場合は、お風呂あがりに必ず保湿をしましょう。
このかゆみ、もしかして病気かも?と思ったら
乳首がただかゆいだけでなく、ただれたり赤く腫れたり、乳首が変形したりと「明らかにいつもと違う」と感じた場合は、病院で受診しましょう。
病気かもしれないとき何科に行ったらいいの?
まずは皮膚科を受診しましょう。診断結果によって、乳腺外科や婦人科への受診をすすめられる場合があります。
乳首がかゆいとき、病院で受けられる治療がある
皮膚科で改善しない場合は、乳頭部にできる乳がんの可能性も!乳腺外来等の医療機関を受診して早期解決しましょう。
まとめ
とてもデリケートで人に相談しにくい乳首の乾燥・かゆみですが、意外と多くの方が悩んでいます。
保湿剤を使うことはもちろん、普段からさまざまな場面で保湿対策を心がけてください。そして、乳首を清潔に保つことも忘れないようにしましょう。
基本的にはかゆみの症状ですぐに何かの病気を疑う必要はありません。しかしどんな対策をしても改善されなかったり、逆に悪化したりするときは速やかに病院で受診しましょう。