胸や背中、身体にプツプツとした赤いニキビやできものができたことはありませんか?
赤みが気になり触ってしまったり、痒みが出て掻いてしまったりすることで跡に残ってしまうことがあります。また、背中やお尻など身体の後面は自分では確認をしにくい部分です。そのため気付くのが遅く悪化している、普段できない場所に見つけてしまい余計に気になるということもあると思います。
女性なら、ニキビや肌トラブルがあると気分や気持ちも下がってしまいますよね。私も、よくあります。そして、見つけると気になって何度も何度も触ってしまい、悪化させてしまうことも多くありました。
今回はこの身体にできるニキビやできもの、そのケアについて説明していきます。
皮脂とニキビの関係
皮脂とは
健康なお肌でも常に皮脂をつくっています。つくられた皮脂は毛穴をとおり、お肌を覆って、水分が蒸発して乾燥するのを防ぐ役割があります。
そういった大切な役割をする一方、ホルモンバランスや、紫外線などの何らかの原因で皮脂分泌が過剰になった際は、お肌トラブルのもとになってしまうことがあります。
皮脂の分泌過多の原因
ホルモンバランス
女性は黄体期(排卵後〜生理直前)に皮脂分泌が増えます。
排卵後から生理前までの黄体期には、卵巣の黄体から「黄体ホルモン」が多く分泌されます。これが生理前にニキビができやすくなる大きな原因。黄体ホルモンには男性ホルモンに似た役割があり、【過剰な皮脂分泌を促す】作用があります。
汗
夏場にお肌がギトギトすると言う経験はありませんか?私は、Tゾーン(額から鼻にかけての部分)が異様に脂っぽい、化粧がすぐ落ちる症状に毎年悩まされています。汗をかくと、皮脂も一緒に流れていきます。そこで流れた皮脂を補うために、皮脂分泌が促されて、分泌過多になってしまいます。
皮脂や、皮脂分泌が増える原因について少し理解できましたか?皮脂とニキビは大きく関係があります。次にニキビやできものについて説明していきますね。
ニキビとは
古い角質がたまると、毛穴を塞いでしまいます。そこに、皮脂が詰まり、お肌にもともといるアクネ菌、黄色ブドウ球菌などの常在菌が繁殖し、炎症が起きると赤いニキビができます。
ニキビはお顔に出来るイメージを持つ方が多いですが、胸、背中、おしりなどの身体にできることもあります。また、顔にできるものも、身体にできるものも、一見同じように見えますが、身体にできるニキビやできものの方が治りにくいなんてことはないですか?
もしかしたら、そのできものはカビが原因でできているのかもしれません!!
実はカビ?どうして身体にニキビができるのか
お顔に出来るニキビと身体にできるニキビの違い
顔にできるニキビはアクネ菌という皮膚や毛穴にいる細菌が関与しています。その一方で、身体ニキビはマラセチアという真菌(カビ)が関与している可能性があります。
一般的なにきびに混ざってできていることもあります。マラセチアが原因でできるできものは「マラセチア毛包炎」といい、体毛を覆う皮膚組織に起きる炎症です。そこに炎症が起きると、赤くプツプツしたものができ、化膿が進むと、膿を持った黄色いプツプツができます。
マラセチアとは
マラセチア自体はもともとお肌にいる菌で、その菌自体が悪さをするものではありません。マラセチアも皮脂を餌にして増殖していきます。発生の機序や見た目からは、顔にできるニキビと区別化しにくいです。しかし、細菌と真菌では原因となる菌が異なるため治療の方法が変わってきます。
私も、身体にできるニキビと顔にできるニキビは同じものだと思っていて、顔と同様の治療や市販薬を使っていました。改善するどころか悪化していき、広がる赤いニキビに悲しくなった記憶があります。
一般的なニキビにまぎれこんで、できていることもあり、自分で判断するのはとても難しいです。自分で判断し、自己流のケアをすることは悪化する原因にもなりうるので皮膚科を受診して、専門医のアドバイスを受けましょう!そして、できものに合わせた薬を使うようにしましょう!
今からできる予防策
背中や胸は皮脂腺が多く、できものができやすい場所です。そして、アクネ菌、マラセチア菌、原因となる菌は異なりますが、いずれにしても皮脂を餌にして増殖していきます。
今日からできる生活ポイントを3つ是非おさえてくださいね!
皮膚を清潔に保つ
正しく洗おう!
汗をかいたままそのままの状態にして、皮脂や汚れを溜めておくのは危険です!そのままの状態を保つと、毛穴がつまって、奥で炎症をおこします。皮脂や汚れは食べた後のお皿によく似ています。脂ものを食べた後のお皿は、水洗いだけでは汚れは落ち切らないですよね?
しっかりと石鹸を泡立てて、適度な優しさで洗うようにしましょう。
脂っぽい肌をすっきりさせようとして1日に何度も洗顔するのは禁物。必要なうるおい成分まで落として角質が厚くなったり、肌が余計に皮脂を出そうとして、かえってニキビができることがあります。逆にクレンジングが不十分な場合も、メイクが毛穴に残って、ニキビをつくる原因になります。
参照:Chocola.com
また、洗うときはナイロンタオルでゴシゴシ洗ったほうが気持ち良いし、汚れも落ちている感じがしますよね。でも、実はそれNG行動です。ゴシゴシ洗うことで、ニキビやできものを誤って潰してしまい、跡にのこしてしまう可能性があります。
また、皮膚のバリア機能を傷つけ、細菌を入りやすくしてしまう可能性もあります。バリア機能が傷つくと新たなできものができやすくなる環境になります。お肌を傷つけない程度の優しさで汚れを落とすことが大事です。
ボディソープも、今様々増えてきています。抗炎症成分を含むもの、ピーリング作用のあるもの、など優秀なものがたくさんあり、ドラッグストアで簡単に手に入ります。私は、詰まりを改善するピーリング作用のあるボディソープがお気に入りです。
参照:amazon クレンジングリサーチ ボディクリアソープ
寝具を清潔にしよう!
身体を綺麗に洗って、お薬を塗ってさあ寝ましょう!…はたして、いつも寝ている寝具は綺麗ですか?人間は一晩にコップ一杯ほどの汗をかくと言われています。
汗や、汗と一緒に流れた皮脂を吸収した寝具を何日も何日も使っていては、せっかく清潔にした身体が台無しになってしまいます。多くの人は1日の時間のうち3分の1ほどの時間をお布団で過ごします。1週間に1度寝具を洗濯できるのが理想ですね!パジャマも同様に洗濯はこまめにしましょう。
衣類の素材に気をつけよう!
石油が主成分のポリエステル、アクリルなどの化学繊維が直接お肌に触れるのは良くありません。その理由は2つあります。
1つ目は静電気をおこし刺激となるからです。化学繊維は静電気を起こしやすく、静電気が肌に刺激を与えます。その摩擦によりバリア機能が低下して、そこから菌が入りやすくなるのでお肌トラブルの原因になると言われています。
2つ目は乾燥をおこし刺激となるからです。みなさんが知っていて使っている人も多い化学繊維でできた衣類、あったかインナーで説明しましょう。
あったかインナーは、人間が出した汗、水分を化学繊維が吸収して、発熱するという仕組みで、着用すると温かいと言われています。温かくなるメリットがある一方で水分を吸収することによって肌に乾燥を引き起こす可能性があります。乾燥がおこると肌の洗い過ぎ同様に、肌のバリア機能が低下するため肌にはよくありません。
また、汗をかきすぎると吸収しきれずに、湿潤環境になる可能性もあります。菌は、汗が好物です。温かさを感じる上ではとても良いですが、お肌のことを考えると通気性、吸収性に優れたインナーを選んだ方が良いです。
吸収性、通気性が良いとされるのは綿、麻、絹などの天然繊維とよばれるものです。また、これらは静電気も起こしにくいです。
私自身、肌に直接接するものを意識して選ぶようになってから、肌質が変わる、ニキビの数が減るなど、肌環境が大きく変わりました。これまでは可愛い下着やインナーを身につけたい気持ちが1番でしたが、最近では着心地の良いインナーが好きです。
まとめ:日々の予防でニキビを防ごう!
胸や背中にできるできものは必ずしもニキビとは限りません。もしできてしまったら皮膚科に通って正しいお薬、治療を行うのが1番早く治ります。そして、1番大切なのは予防です。皮脂分泌を増やさないように、できものができないようにお肌をいたわってあげてください。季節を問わず、快適に過ごせるよう、今から準備しておきましょう!